コラム「色の分類②」頭の中の色の引き出し

数年前までは、テレビやデジカメが新発売されるたびに、

「美しい何千万色、何億色の色を再現」というような謳い文句をよく目にしました。

最近、そういうキャッチコピーは見かけせんね。

 

というのも、何億色になろうが、私たちにとって、既に意味の無い数字だからです。


そもそも人が、色を見極める事のできる色数は、750万色〜1000万色と言われています。この数字も、理論上のもので、実際のところ、よくわかりません。

数えられませんから。

 

何億色などは、数字の遊びで、そんなに色数を増やしても、私たちには、その違いを見分ける能力を持っていません。

 

さて、

色の勉強をするということは、まず「頭の中に色の引き出しを作ることです。」ということを先日、書きました。

何千万の色を整理する引き出しを頭の中に作ることで、文字通り、色の引き出し方が変わってきます。

これは、

収納ボックスを、ちゃんと作って、整理して収納した方が、必要な時に、即座に取り出せるという整理整頓術と同じことです。

 

 

そのために、まず、今日は1つだけ意識して、おきましょう!

「色」と「色み」をきちんと区別しよう!!

ということです。

 

 

例えば、

赤に白をどんどん混ぜていくと、ピンクになるのは、経験的にわかりますね。

「赤+白=ピンク」となります。

ピンクの元は「赤」です。

これをピンクの母親は赤、と捉えましょう。

赤の子供はピンクです。

 

正確に表現すると、ピンクの色みは赤なのです。

白や黒には色みはありませんから、赤に白や黒を加えても色みは変わりません。

ですから、ピンクと赤は同じ赤の色みです。

「赤とピンクは異なる色」だけど、

「赤とピンクは同じ色み」です。

 

これは大切なことです。

 

そして、母親は子供をたくさん持てますが、

子供の母親は1人しかありません。

 

つまり同じ色みの色(姉妹)はたくさんあるのです。
逆の言い方をすれば、

まったく違った外見の色でも、同じ色み(同じ母親)である場合もあります。

(このような色同士は組み合わせると、姉妹同士なのでしっくりと調和します)。

 

 では、母親探し(色みあてクイズ)をしましょう。

 

ピンクの母親は →赤ですネ。

 

では、茶色の母親は???

茶色の母親は、橙です。

 

空色の母親は 青です。

 

この辺りはとても大切なことなのです。

 

 

 

(つづく)