コラム「光と色④」オーロラの色」

“オーロラの揺れる色は、大きな磁石である地球に、引き寄せられた太陽風”

赤・緑・白などカーレンのように揺れ動くオーロラ。

漆黒の空に、突然、うごめく色のカーテンは神秘的ですね。

なぜ、綺麗な虹色?が見えるのでしょうか(いえいえ、虹の色のように連続的ではないですね)

オーロラは地球が磁石だから起こる現象です。

磁石にN極とS極があるように、地球にもN極とS極があります。

方位磁石のN極が北Northを指すのは、北極にS極があるから。

方位磁石のS極が南Southを指すのは、南極にN極があるからです。

これは地球そのものが、北極にS極、南極にN極を持った(誤植ではありません)大きな磁石である証拠です。

太陽から飛び出した電子や陽子は、この地球の磁石に引き寄せられるのです。オーロラが北極や南極の近くでしか観測されないのはそのためです。

“オーロラは太陽からの贈り物”

太陽の表面は高温で、巨大な爆発が絶え間なく起こっています。

その爆発によって、電気を帯びた陽子や電子が大量に、地球にも降り注ぎ、これを太陽風とかプラズマと呼んでいます。

オーロラは、この時の太陽風(プラズマ)が、地球の窒素や酸素と衝突し、一種の興奮状態になって、色を発光しているのです。

一種の興奮状態とはわかりにくいですが、とにかく、物体の「吸収とか反射」の色とは、まったく違う次元です。だから、色も連続的ではありません

だいたいオーロラの色は緑・白・赤と固有の色なのも、そのためです。

そして、オーロラの色は「ほとんど緑色」であることに気づいていますか?

その理由については、

もし、色彩検定2級を勉強した人なら、「分光視感率曲線」である程度説明することができます。


(つづく)