コラム「色と光①」ビックバーンから

137億年前、ビックバーンで始まった宇宙。電場と磁場をもった光(※)が全世界に溢れ出した。

星や銀河、さまざまな天体から、赤外線、紫外線、X線、ガンマ線、電波・・・など強力なエネルギーの光~微弱なエネルギーの光を放出している。

 

そして100万年前に誕生した人間には、赤外線と紫外線の間の光だけが目に見える。その間の光だけが、人間にとっての光なのだ。

 

だから、普通、電波やX線のことを光とは呼ばない。まったく感じることもできない。携帯電話の電波がとびかっていても、テレビのリモコンから赤外線が飛んでいても、レントゲンでX線を浴びても、私たちには、まったくわからない。暗黒の世界である。

放射線が怖がられるのは、強力なエネルギーなのに、私たちが、その存在を見ることが出来ないからだ。

赤外線と紫外線の間の光。このエネルギーが、私たちに光を与え、昼間の世界を与えてくれた。

赤外線と紫外線、これは赤い光の外側の光、紫の光の外側の光。だから色は赤から始まって紫(※)で終わる。(つづく)