過去問1級「カッツの色の分類」

次は答えです。




色の現象学的な色の分類です。3級では色は「光源色」と「物体色」に大別され、、物体色はさらに「表面色」と「透過色」に大別される、と学びました。
1級のこの問題では、そういったレベルとはまったく別物で、「色の見え方」の問題です。
もっとも大切なのは「表面色」と「面色」の違いです。
例えば、赤いリンゴは、リンゴという物の色であることがよくわかります。ここに色があると実感できる、存在感のある色の見え方です。これが表面色です。
それに対して、青空の青は面色です。漠然と見上げると青い色と感じますが、「ここが青い」という実感や、青までの距離感もありません。このような色の見え方を面色といいます。
また、面色と開口色(かいこうしょく)はほぼ同じ意味です。
色を本当にきちんと観察したい場合、そのものがどんな物かという存在感を消して、色だけど観測する必要があります。
例えば、赤いリンゴに、穴のあいたグレイの布をかぶせて、その穴から色だけを見ると、物体の存在感が消えるので、観察者は色を客観的に見ることができます。このような色の見え方を開口色といいます。