色彩検定2級問題「ペンタード配色」

【問題】

PCCS(日本色研配色体系)に基づいたペンタード配色を次の①〜④から1つ選びなさい。

【解説】

 

ペンタード配色とは、スイスの芸術家ヨハネス・イッテンがまとめた配色調和の考え方のひとつです。色相環をまんべんなく5等分する5色配色のことです。ペンタードには「5個1組の」という意味があります。

 

ペンタード配色
【ペンタード配色】①

この円が色相環。色相環を等間隔に5等分する配色という意味です。

ペンタード配色
【ペンタード配色】②

PCCSは24色相環ですから、5色配色という概念は難しく(実際は、だいたい5等分という意味ですが、検定試験では、厳密に問われることも)、

3色配色+白+黒=5色配色と捉え、トライアード配色に白と黒を加えた配色をペンタード配色と呼ぶことがあります。

この問題もこのケースです。

ペンタゴン
アメリカ国防総省ペンタゴン

この写真は、アメリカ国防総省の本庁舎を上から映したものです。

建物の形状から、英語五角形を意味する「ペンタゴン」と呼ばれています。

ペンタード配色が何だか忘れてしまった時は、このペンタゴンを思い出すと「5」という数字が頭に浮かぶでしょう。

さて、試験問題の配色を1つずつ確認してみましょう。下の数字はPCCSの色記号です。

配色の色をPCCSの色記号で表してみました。真ん中の空白が「白」として1色カウントされていることにも注意が必要です。

 

①について

WはWhite=白のこと。

BkはBlack=黒のこと。

v8やv16のvはvivid=冴えた色調のこと。

v8やv16の8や16の数字は色相番号のこと。

①v8,v16,v24の8,16,24は黄、緑みの青、赤紫の三原色ですね。

 

②について

すべて無彩色ですから、ペンタード配色とは無関係。

 

 



③橙、緑、青、赤紫といろいろな色相が散らばっていますが、4色+白なので、ペンタード配色ではありません。

④赤、橙周辺の色相に片寄っているので、ぱっと見てペンタード配色ではないことがわかるでしょう。

 

 

 【答え】

ペンタード配色は①

このペンタード配色は「3色配色+白+黒」のパターンでした。