「赤×白」のビコロール配色は、色だけを見ても「サンタクロース」を連想してしまうほど象徴的な配色です。
しかし意外にも、この配色が定着したのは、最近のことで、元々、サンタクロースのイメージは、国や地域によって大きく異なっていました。
全世界に共通のイメージを定着化させたのは、アメリカのコカ・コーラ社でした。
コカ・コーラは当初、麻薬(コカイン)や多量のカフェイン、アルコールが入っているという、暗くて、危険な飲料としてのイメージが強かったのです。そのマイナスのイメージを払拭し、子供市場を開拓するために、サンタクロースを起用したのです。
1931年(昭和6年)、クリスマスキャンペーン用の広告として、赤い服、白髭のサンタクロースが登場しました。そして、コカ・コーラの世界進出に伴って、このイメージも世界的に定着していきます。
このコカ・コーラ戦略により、従来の神聖なサンタクロースに、温かみのある人間的な要素が吹き込まれました。
バラ色の頬、白いあご髭、笑い皺のある新しいサンタクロースです。
そもそも、サンタクロースはトルコの聖人、聖ニコラウスの事。聖ニコラウス=サンタ・ニコラウス= サンタ・クロースと呼ぶようになりました。
サンタの赤い服は、聖ニコラウスの司教の服の色で、司教の赤かったことに由来するという歴史もあります。
以下は、コカコーラがイメージを定着させる前の、紫や緑のサンタクロースです。今よりもやや細身で、厳かな印象ですね。