色彩の商標登録の3つ目は三井住友フィナンシャルグループによるグリーン系の色合いです。
確かに、三井住友銀行を探すときはこの色合いの看板を探します。
また、もし、無関係の企業が同じ配色で商売をしたら、三井住友系グループの会社と勘違いするかもしれません。
「トンボ鉛筆」と同時に登録された日本初の色彩商標は、セブン-イレブンの「白地にオレンジと緑、赤のストライプ」の配色デザインです。
看板などによく使われ、街のあちこちで見かける、親しんだ配色ですね。
この色の組み合わせは、人の気分をどことなく、ウキウキと、楽しくさせてくれるのではないでしょうか。ある種の高揚感さえ感じさせてくれます。
さて、改めて色彩の意味、配色の意味を探ってみましょう。
【ビビッドな赤】の効果
1.目立つ色(誘目性が高く、どこにいてもセブン-イレブンが目に入ってきくる)。
2.美味しそうに見える(赤×白のテーブルクロスの例のように、食欲を刺激する色である)。
3.高揚感のある色(店舗に入らせる、買い物をする、という活力をそそぐ色のパワーがある)。
4.嗜好性が高い。赤を嫌いと思う人は少ない。
【ビビッドな橙】の効果
1.欲望や物欲など「欲」と関連がある。欲求不満で何か欲しい時、人は「橙色」に惹かれる。つまり、衝動買いをイメージさせる色。
2.明るく晴やかな気分にさせる色。
【深みのある緑】の効果
1.自然や安全を連想させる色。
2.赤とは補色関係になり、互いの色を引立てる。
【白】の効果
1.清潔感がある
2.ビビッドな3色が、白のセパレーションカラーを介して、それぞれ最大限に踊っているように見えます。
3.嗜好性が高い。嫌いな人はいない色。
**
暖色:赤と橙の2色。
寒色:ナシ(★緑は寒色ではありません)
中性色:緑の1色。
以上、注目したいのが、寒色を用いていない点です。
カラフルな配色を考えるとき、ブルー系を入れたり、赤紫系(ピンクを含む)を入れたりする事が多いのですが、セブン-イレブンの配色は「寒色を用いない=青い要素を含まない」という特徴があります。
青は、心が沈む感じ、エネルギーが高まらない色であり、お財布の紐をきゅっと締めてしまいかねません。
理性的な色である点からも、衝動買いの効果が無いのです(青の補色であるオレンジ色は、最も衝動買いをイメージさせる色)。
個人的な意見では、数あるコンビニ・チェーンの中でも、「セブン-イレブンの配色」がNo.1だと思っています。
さて、他のコンビニ・チェーンの配色も見ていきましょう。
ローソンのマークは、アメリカ合衆国の牛乳屋「ローソン」に由来があるようです。牛乳屋さんであったために、ロゴにはミルクが描かれています。
爽やかな青と白で、「新鮮な乳製品、ミルク」を連想させます。
空が美しいところでは、爽やかな印象がとても好感が持てますが、街並がゴチャゴシャした都会では、セブン-イレブンの配色に比べて「ウキウキ感」は少ないように思います。
ブラウン系のローソンは高級感が漂います。
茶色
1.茶色は高級感がある色。
2.お腹が空くと綺麗に見える色。
白
1.清潔感など効用多数。
2.茶色の高級感を薄める役目(何万もお金を使う高級店ではないため、白と組み合わせて、高級感を、ほどほどに保っています。