コーヒーブラウンとココアブラウンの違いは?
さて、コーヒーブラウンと、ココアブラウン、どちらが好きですか。
そもそも、どう違うのでしょうか?
ブラウン(茶色)をこの2つのタイプのブラウンに大別することもできます。
さて、問題です。
[問題A] 正しい文に◯、誤りの文に×を付けましょう。
1.ブラウンは暖色である。
2.ブラウンは寒色である。
3.ブラウンは中性色である。
[答えA]
1.ブラウンは暖色である(◯)
2.ブラウンは寒色である(×)
3.ブラウンは中性色である(×)
[解説A]
ブラウンは暖色系である。ブラウンの底にある色は「橙色」です。
橙色を中心に、赤から黄にかけての暖色系が暗くなった色を、私たちは「ブラウン」とか「茶色」と呼びます。
[問題B] 正しい文に◯、誤りの文に×を付けましょう。
1.ブラウンは純色である。
2.ブラウンは明清色である。
3.ブラウンは暗清色である。
4.ブラウンは中間色である。
[答えB]
1.ブラウンは純色である(×)
2.ブラウンは明清色である(×)
3.ブラウンは暗清色である(◯)
4.ブラウンは中間色である(◯)
[解説B]
ブラウンは、暖色系の暗い色の総称です。
暗いとは、黒い要素を含んでいるわけですが、dkトーンのように黒い要素のみを持つ「暗清色」と、
gトーンのようにグレイ(白+黒)の要素を持つ「中間色」の2つのパターンがあります。
■橙+■黒=■コーヒーブラウン
コーヒーブラウンは、「黒だけを含む暗清色」です。
つまり、白を含まないので、かちっとしたブラウンになります。
■橙+■グレイ=■ココアブラウン
ココアブラウンは茶色のなかでも、グレイっぽく見える。つまり中間色の(グレイッシュな)ブラウンです。
この「グレイシュ」「グレイみの」は色のイメージおいて、しばしば大きな意味を持ちます。色は「グレイ」を含むと、途端に「上品に」なるからです。
上品に見せたいならココアブラウン、かちっとハードに見せたいならコーヒーブラウンになるでしょう。
因みに、PCCS(日本色研配色体系)の色記号では、
コーヒーブラウンはdk5(暗い橙)、
ココアブラウンはg2やg4(グレイみの赤みのブラウン)
で、色相もココアブラウンの方がやや赤みがかっていると定義されています。
コーヒーブラウンの中心は橙色、橙の色相は最もエネルギッシュで健康的な色相です。それに対して、ココアブラウンの中心は赤です。赤は健康的なイメージが減じて、女性らしさがアップします。
海老茶やボルドーなど赤茶が女性らしい茶系なのはそのためです。
コーヒーブラウンは乾いた印象の茶色。上の写真では、ブラウンとの組み合わせが定番のベージュやアイボリー(★)を敢えて避けています。
ブラウンと黒の組み合わせで、粋な大人っぽさを演出しています。
暗い色だけなので重くならないように、下半身のシルエットをすっきりまとめています。
★ブラウンとベージュ、アイボリーは色相に共通性のあるトーン・オン・トーン配色になり定番。
ココアブラウンはグレイの要素が入るため、ブラウンの中では、上品さや、女性らしさが演出しやすい色になります。
中間色(グレイを含んだ色)は上品さに必須の色調。
PCCSではgトーン(グレイッシュトーン)が中間色になります。
スカートのヒョウ柄を、gトーンの中におさめることで、下品になっていません。
因みに、パーソナルカラーという似合う色診断では、コーヒーブラウンは秋系、ココアブラウンは夏系に分類されています。
周りの茶色を「暗清色」と「中間色」に分類してみましょう。
gトーンの茶系は、すべて中間色。
dkトーンの茶系は、すべて暗清色。
dkgトーンの茶系は、本来「暗いグレイみ」なので、グレイの要素を帯びた中間色のはずですが、暗過ぎてグレイの要素を感じにくいため、暗清色のような印象があります。
dkgトーンの色は全般に、「黒」に近い、黒の代わりになる定番色として、誰でも着こなすことのできる、重宝な色調です。