記憶色とは

写真やモニターの色を見たときに「色が違ってる!」と感じたことはありませんか。自分の「記憶の中にある色」と異なっていると判断した時、色が違っていると思うのです。

一般に、物の色は、白色光の下で見た色を記憶しています。記憶に基づいた色なので「記憶色(きおくしょく)」と呼んでいます。

 

 

Q.1

さて、記憶色を以下の中から選びましょう。

 

a.土の色

b,空色

c.肌の色

 

 

A,1

a.土の色 b.空色 c.肌の色のいずれも記憶色。

頭の中で、記憶している色ならばすべて、記憶色です。

人の顔色や果物の色、植物の色、土の色、空の色など、記憶色はたくさんあります。

 

 

Q2.

記憶色と実際の色の違いは、

a.同じである。

b.実際より高彩度になりやすい。

c,実際より低彩度になりやすい。

 

 

A.2

b..実際より高彩度になりやすい。

 

記憶色は、私たちの記憶の中で「変化する」ため、実際の色とは違っていることが多いものです。一般に実際の色よりも色みが強く(彩度が高く)記憶されています。

ただし、肌の色は例外で、実際よりも明るく、彩度は低く記憶されているのです。つまり、実際よりも色白に記録されているというわけです。

 

実際の空の色よりも、高彩度の青、低明度の青であるときに「空色らしい色」と思う。

 

ルノワール画
ルノワール画

肌の色は、他の記録色と異なって、実際の肌の色よりも、低彩度の色、高明度の色であるときに、肌色らしい色と思う。

 

そのために、ファンデーションの色は、実際の肌の色よりも明るく(高明度に)作られるのです。