「黄色いベスト運動 」をご存知ですか?
フランスで、2018年11月17日から発生している政府への抗議活動のことです。
「黄色ベスト」は車が路上で故障して車外に降りる時、事故を防止するため着用が義務付けられているベストです。
2008年以降、すべての運転手が車に積んでいて、「黄色ベスト」は車の運転を生業にする労働者のシンボルでもあります。
その現場で働く人々が、最も視認性(しにんせい)の高い「黄色」のベストを着て、政府への抗議行動が広まり、一種のテロにも似た暴動に発展しました。
革命には、シンボルになる色彩が必要です。
フランス革命では、赤・白・青の三色旗が掲げられ、それが、現在のフランス三色旗となっています。
ロシア革命は赤、中国共産党も赤、多くの血が流れる革命には、最も過激で、最も暴力的な、赤い色彩が選ばれます。
今回のフランス・デモは、赤の手前の黄色。革命前夜(ややおとなしめ)でしょうか。
赤は血や火から「危険」を連想し、
黄色は暗い所でも良く見えるため「注意」を連想します。
ちなみにJISでは、下記のように、安全色を規定しています。
***
赤は 禁止、停止、危険、緊急
黄は 警告、注意
緑は 安全、進行
青は 誘導
紫は 放射能
***
今回の騒動は「フランス版、黄巾の乱」とも呼ばれています。
中国の三国志にある農民反乱が、目印に黄巾と呼ばれる黄色い頭巾を頭に巻いた事から、名づけられた黄巾の乱(こうきんのらん)になぞらえています。