彩度対比(色の対比)

(↑上の動画の補足)

彩度対比は色相が同じ場合に顕著に起こります。

前半は高彩度の青と、低彩度の青に囲まれた中彩度の青の見え方。

後半は、高彩度の赤と、低彩度の赤に囲まれた中彩度の赤(ピンク)の見え方です。

色相が異なると、色相対比や補色対比も同時に起こるので、また違った見え方になります。

 

色彩検定試験では、

「どれが彩度対比ですか?」「どれが色相対比ですか?」という問われ方をすることがあります。

わかっているつもりでも、テストだと混乱してしまうので、きちんと整理しておきましょう。

 

彩度対比の例は図色と背景色の色相が揃っているものを選びます。色相が異なると色相対比や補色対比が起こり、どのように色が影響を受けているのかわかりません。

上の動画の例も前半は、すべて青、後半はすべて赤の例でした。

 

色相対比色相が対比(色相にコントラスト)なので、明度や彩度は似た色同士の例が適しており、

 

明度対比は、図色と背景色の明度にコントラストがあるので、色相や彩度は似た色同士の例が適しており、、

 

彩度対比は、図色と背景色の彩度にコントラストがあるので、色相や明度は似た色同士の例が適しています。

 

もちろん、実際には、それらが混在しているのです。

 

(クイズ)

舞妓さんは真っ白な白粉を塗っているので、「とても歯が黄色く見えます」これは何対比でしょうか?

 

(クイズ答)

真っ白は無彩色ですから、彩度は0(正確には、彩度そのものがありません)、歯の色は微かに黄色がかっています。

より低彩度に囲まれた黄色い歯は、実際より彩度が高く見え、黄ばんで見えます。つまり、彩度対比です。

 

また、真っ白は、明度が最も高い色ですから、歯は実際よりも暗く見えます。これは明度対比です。

 

つまり、「白い」と観念的に思っていた歯が、本当の白に囲まれた途端、実際より黄色という色みを強く持ち、明度もそれほど高くない色に見えてしまうのです。

 

正解はまず第一に「彩度対比」、そして「明度対比」でした。