色彩検定2級「JIS系統色名」の決まり事

JISの色名に関する記述として、最も適切なものを、1つ選びましょう。

 

 

【問題A】

系統色名に使われる「基本色名」には

 

1.

有彩色が5種類、無彩色が9種類ある。

 

2.

有彩色が5種類、無彩色が9種類ある。

 

3.

有彩色が10種類、無彩色が3種類ある。

 

4.

有彩色が10種類、無彩色が5種類ある。

 

 

【解説A】

 

よく出題される問題です。

JISの色名は、日本工業規格、つまり、産業界での色名なので、

3級で学ぶ色彩学習のためのP.C.C.S.ではなく、

2級で学ぶマンセル表色系に基づいています。

 

(有彩色について)

PCCS色相は24色相環ですが、

マンセル色相環は10進法であり、 それにならってJISの基本色名は以下の10種類になります。

赤・黄・緑・青・紫の5種類と、各々の中間にある

黄赤・緑黄・青緑・紫青・赤紫の5種類を合わせた10種類です。

 

 

(無彩色について)

白・灰色・黒の3種類

 

【答えA】

3.

JIS色名は、有彩色が10種類、無彩色が3種類である。

 

 

 

 

 

 

 

【問題B】

系統色名に使われる「色相に関する修飾語」には

 

1.

有彩色も無彩色も5種類ずつである。

 

2.

有彩色は10種類、無彩色は5種類ある。

 

3.

有彩色が5種類、無彩色は10種類ある。

 

4.

有彩色が5種類、無彩色は14種類ある。

 

 

【解説B】

(有彩色について)

 

色相に関する修飾語は

赤みの

黄みの

緑みの

青みの

紫みの

の5種類である。

 

 

(無彩色について)

有彩色につく5種類の修飾語に加えて、

 

それぞれの中間の

黄赤みの

黄緑みの

青緑みの

青紫みの

赤紫みの

 

しかも、

赤みの・黄みのはさらに細分される。

10種類よりもさらに多い14種類になる。

 

 

 

 

本来、無彩色の基本色名に、色相に関する修飾語がつくのは矛盾するようだが、実際には、

オフホワイトと呼ばれるわずかに、色みを持っ準無彩色が、細かく区分される。

 

 

【答えB】

4.

系統色名に使われる「色相に関する修飾語」には、有彩色が5種類、無彩色は14種類ある。

 

 

 

 

 

【問題C】

無彩色の系統色名の表示において適切なものを1つ選びましょう。

 

 

1.

「暗い黒」は適切な表現である。

 

2.

「うすい灰色」は適切な表現である。

 

3.

「黒」は不適切な表現である。

 

4.

「黄赤みの灰色」は不適切な表現である。

 

 

【解説C】

1.

黒には明度に関する修飾語を付けることができないので、「黒い黒」は不適切。

 

2.

灰色には、「うすい・明るい・中位の・暗い」という明度に関する修飾語をつけることができる。

「うすい灰色」は適切な表現である。

 

 

3.

黒には明度や色相に関する修飾語をつけず、単に「黒」だけで系統色名になる。

そのため、「黒」は不適切な表現ではない。

 

4.

無彩色についての、「色相に関する修飾語」として、

赤みの、黄みの、だけでなく、

「黄赤みの」も使うことができる。

つまり、

「黄赤みの灰色」は不適切な表現ではない。

 

 

【答えC】

2.

 

「うすい灰色」は適切な表現である。